
「広告が止まらない」らくらくスマホのお客さんにiPhoneを勧めたら驚かれた話【店頭実話】
2026-07-10 公開 · 2026-09-27 更新 · 約9分で読めます
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現役の携帯ショップ店員(勤務10年以上)が書いています。日々の接客で実際に見聞きした内容をもとに、店頭の実情を書いています。プロフィール
「また広告が出てスマホが使えなくなった」
来店されたお客さんのスマホを見せてもらうと、画面いっぱいに広告が表示されていた。
タップしても閉じない。ホームボタンを押しても別の広告が出てくる。通話も、メールも、カメラも、何も使えない状態だ。
機種はらくらくスマホ。高齢の方向けに大きなボタンと分かりやすい操作性が特徴のAndroid端末だ。
お客さん
「また」という言葉が気になった。今回が初めてではない。
▶ この記事に関連するショート動画:親のスマホが広告だらけ…原因は"ニセの警告"でした
なぜらくらくスマホに広告アプリが入るのか
話を聞いていると、パターンが見えてきた。
スマホを使っていると「ウイルスに感染しています」「今すぐスキャンしてください」という警告のような画面が出る。それをタップすると、知らないうちにアプリがインストールされている。
これはフィッシング広告と呼ばれるものだ。本物の警告に見せかけて、不審なアプリをインストールさせる手口。
Androidは設定によっては、ブラウザ経由で外部のアプリをインストールできる仕組みになっている。これ自体は便利な機能だが、悪用されると「タップしただけで変なアプリが入る」状態になる。
らくらくスマホのユーザーは、こういった画面を「本物の警告」と信じてしまいやすい。見た目が公式っぽく作られているので、詳しくない人ほど引っかかる。
お客さん
アプリを削除しても、また同じ操作をしてしまうと再インストールされる。「いつも同じ症状になる」のはそのためだ。
iPhoneを勧めた理由
広告アプリの削除方法を説明することもできる。でもまた同じことを繰り返す可能性が高い。根本的に解決するには、端末を変えた方がいいと判断した。
お客さん
そのタイミングでiPhoneを提案した。
「iPhoneって広告アプリが入らないの?」
iPhoneの特徴を説明した。
iPhoneは、広告をタップしただけで勝手にアプリが入る仕組みになっていない。
Androidのように、ブラウザから知らないうちにアプリが入ってしまう心配がほぼない。アプリは基本的にApp Store(アップルの公式ストア)から入れるもので、登録にはアップルの審査が必要だ。悪質な広告アプリはその審査で弾かれる。
※2025年12月に「スマホ新法」が全面施行され、日本でもApp Store以外のストアやWebサイトからアプリを入れられるようになった。ただしその場合もアップルの審査(公証)があり、自分で設定や手順を踏まない限り入らない。広告をタップしただけで勝手に入らない点は変わらない。
だから「広告をタップしても、勝手にアプリがインストールされることはない」。
お客さん
iPhoneを普段使っている人にとっては当たり前のことだが、Androidしか使ったことがない人には知られていない。
「じゃあiPhoneにする」
お客さんは驚きながらも、すぐに納得してくれた。
「Androidのまま使い続けて、また同じことになるのと、iPhoneに変えるのと、どっちがいい?」
答えはすぐに出た。
機種はiPhoneの入門モデルを選んだ。らくらくスマホよりは操作が変わるので多少の慣れは必要だが、「広告が止まらない」という毎回のストレスから解放される方が大事だということになった。
iPhoneが「安全」な理由をまとめると
| Android | iPhone | |
|---|---|---|
| アプリの入手先 | Google Play + 外部サイト(設定による) | App Storeが基本(2025年12月からは他のストア等も選べる) |
| 外部からの自動インストール | 設定次第で可能 | 不可 |
| 広告からのアプリインストール | 引っかかりやすい | ほぼ起きない |
| 審査 | Googleが審査(基準が緩め) | アップルが厳しく審査 |
iPhoneが「セキュリティが高い」と言われる理由のひとつがこれだ。どこから入れるアプリにもアップルの審査があり、しかも広告をタップしただけで勝手に入ることがない。
iPhoneに変えなくても「今すぐ広告を止める」方法
「iPhoneに変えるのが根本解決」とは書いたが、事情があってすぐに機種変更できない人もいる。ここでは、店頭で実際にやっている「今出ている広告をまず止める手順」を紹介する。
① まず電源を切って、再起動する
広告が次々に出て何も押せないときは、電源ボタンを長押しして一度電源を切る。再起動すると、暴走していた広告アプリがいったん止まることが多い。ここで落ち着いてから次の作業に入る。
② 「最近入れた覚えのないアプリ」を消す
「設定」→「アプリ」(機種によって名前は少し違う)を開き、アプリを新しい順に並べ替える。見覚えのないアプリ、名前が英語や意味不明の記号になっているものが犯人であることが多い。それを選んで「アンインストール」する。
③ ブラウザの通知をオフにする
広告が"通知"として出ているケースも多い。この場合はアプリではなく、ブラウザ(Chromeなど)の「サイトからの通知」が原因だ。ブラウザの設定→「通知」から、怪しいサイトの通知をすべてオフにすると止まる。
④ どうしても消えないときはセーフモード
それでも消えない場合は「セーフモード」で起動する。電源ボタン長押し→表示された「電源を切る」を長押しすると、セーフモードで再起動できる。この状態なら余計なアプリが動かないので、落ち着いて犯人アプリを削除できる。
二度と広告アプリを入れないための3つの設定
消すだけでは、また同じことを繰り返す。店頭では必ず「入らない設定」までセットでやっている。
- 「提供元不明のアプリ」をオフにする
「設定」→「セキュリティ」→「提供元不明のアプリ(不明なアプリのインストール)」を確認し、すべてオフにする。これがオンだと、広告をタップしただけで外部のアプリが入ってしまう。ここをオフにするだけで、被害の大半は防げる。
- 「Google Play プロテクト」をオンにする
Androidに標準で入っている安全機能だ。オンにしておくと、危険なアプリを自動でブロック・警告してくれる。
- 「ウイルスに感染しています」は100%ニセモノと覚える
スマホの画面に突然出る「感染しています」「今すぐスキャン」は、すべて広告だ。本物のウイルス警告がこんな形で出ることはない。出ても絶対にタップせず、ブラウザを閉じる。これを本人に伝えておくのが、一番の予防になる。
高齢の親のスマホで、同じことが起きている人へ
このトラブルは、離れて暮らす高齢の親のスマホで起きていることが多い。本人は「また変になった」としか言えず、原因がわからないまま何度も繰り返してしまう。
帰省したときや電話口で、上の②〜③(怪しいアプリの削除と通知オフ)と、予防の①(提供元不明アプリをオフ)だけでも代わりにやってあげてほしい。それだけで「毎回広告で使えなくなる」状態はほぼなくなる。
それでも繰り返す場合は、本文のとおり思い切ってiPhoneや別の端末に変えるのが、結局は一番ラクだ。「設定を覚えてもらう」より「そもそも入らない端末にする」方が、お互いにとって負担が少ない。
店員として感じること
「また同じことになった」と何度も店頭に来るお客さんは少なくない。
そういった方には、使い方を変えてもらうより、端末の仕組みを変えた方が根本解決になることが多い。
端末を変えることを勧めるのは、売りたいからではなく、その方が長く快適に使えるからだ。今回のお客さんが「広告で困る」ということがなくなれば、それが一番いい。
iPhoneとAndroidのセキュリティの仕組みの違いをもっと詳しく知りたい方はこちら。
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この記事を書いた人
会社脱出ラボ管理人(携帯ショップ店員・30代)
携帯ショップに10年以上勤務。リベ大YouTubeをきっかけにインデックス投資を開始し、資産450万円→2,395万円を達成。 Claude AIでIT知識ゼロからブログを構築。「会社に依存しない生活」を目指して実験中。