
スマホのバックアップを「ちゃんと」取る方法【携帯ショップ店員が機種変前に確認すること】
2026-07-09 公開 · 約10分で読めます
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現役の携帯ショップ店員(勤務10年以上)が書いています。日々の接客で実際に見聞きした内容をもとに、店頭の実情を書いています。プロフィール
「バックアップしてます」と言うお客さんの9割が抜けている
機種変のお客さんに「バックアップは取れてますか?」と聞くと、「Google Oneに入ってるから大丈夫です」という返答が多い。
でも実際に移行してみると、ゲームの進行が消えた・銀行アプリが使えなくなった・LINEのトーク履歴がないというトラブルが後を絶たない。
Google Oneは確かに便利だが、「全部バックアップできるわけじゃない」というのを知らない人が多い。
スマホのバックアップは3つの種類に分かれていて、それぞれ方法が違う。
バックアップの種類①:写真・動画
→ Google One(Android)/ iCloud(iPhone)で自動バックアップ可能
これは多くの人がすでにやっている。設定さえしていれば自動で保存されるので、特別なことは不要だ。
ただし無料の容量には限界がある。
| サービス | 無料容量 | 超えたら |
|---|---|---|
| Googleフォト | 15GB(Gmail等と共有) | Google One(月250円〜) |
| iCloud | 5GB | iCloudプラン(月130円〜) |
写真・動画が大量にある人は、無料容量を超えていないか確認しておく必要がある。
バックアップの種類②:アプリデータ
→ Google One(Android)で「ある程度」バックアップできる
お客さん
できる。Google Oneのバックアップには以下が含まれる。
バックアップされるもの
- 連絡先・通話履歴
- SMS・MMS
- Wi-Fiパスワード
- アプリ(とアプリのデータ)
- 端末の設定
バックアップされないもの・注意が必要なもの
- 銀行アプリ・証券アプリ:セキュリティの理由でバックアップ不可。新しい機種で再設定が必要
- 一部のゲームアプリ:著作権・規約の理由でバックアップ対象外のものがある
- LINE:後述するが、Google Oneとは別に独自のバックアップが必要
- SDカード内のデータ:自動バックアップの対象外。手動でPCやクラウドに移す必要がある
お客さん
そう。これが機種変のあとに「ログインできない」になる一番多いパターンだ。バックアップの問題ではなく、銀行側のセキュリティの仕組みで、新しい端末では再登録が必要になる。事前に手元に「登録用の書類や番号」を用意しておくことが大事だ。
バックアップの種類③:LINEのトーク履歴
→ LINEの「独自バックアップ」が別途必要
これが一番見落とされやすい。
Google OneのバックアップにLINEのデータは含まれない。LINEには独自のバックアップ機能があり、こちらを別途設定しないとトーク履歴が消える。
Androidの場合 LINEアプリ内でGoogleドライブへのバックアップを設定する。 設定 → トーク → トーク履歴のバックアップ・復元 → バックアップ頻度を選ぶ
iPhoneの場合 iCloudへのバックアップを設定する。
注意点:LINEのトーク履歴は「14日以内」が無料で引き継げる上限 LYPプレミアム会員(有料)なら無期限で保存できるが、無料の場合は直近14日分のみ自動引き継ぎ対応。それ以上前のトーク履歴は、事前にバックアップが取れていないと消える。
iPhoneの場合:PCバックアップが最強
Androidと違い、iPhoneはWindowsのiTunes(無料)を使ってPCにまるごとバックアップできる。
これが一番確実な方法だ。
PCバックアップに含まれるもの
- 写真・動画・連絡先
- アプリとアプリのデータ(ほぼ全部)
- 設定・Wi-Fiパスワード
- ヘルスケアデータ・パスワード(暗号化バックアップを選択した場合)
手順
- iPhoneとPCをUSBケーブルで繋ぐ
- Windows:iTunesを開く / Mac:Finderを開く
- 「今すぐバックアップ」を押すだけ
iCloudのバックアップと違い、PCの空き容量さえあれば無料で使える。ただし一回のバックアップで数十GBになることもあるため、PCのストレージには余裕が必要だ。
iCloudバックアップとPCバックアップの違い
お客さん
よく聞かれる質問なので、比較表にまとめる。
| iCloud | PCバックアップ(iTunes/Finder) | |
|---|---|---|
| 費用 | 無料は5GBのみ。超えたら月130円〜 | 無料(PCの空き容量だけ使う) |
| 操作 | 充電しながらWi-Fiに繋ぐと自動 | ケーブルを繋いで手動で実行 |
| バックアップの範囲 | 大半のデータ | ほぼ全データ(暗号化時は完全) |
| パスワード・ヘルスデータ | 有料プランで対応 | 「暗号化バックアップ」をONにすると保存 |
| プライバシー | Appleのサーバーに保存 | 自分のPCに保存 |
| 復元場所 | どこでも(新しいiPhoneがあれば) | バックアップを取ったPCが必要 |
PCバックアップが「最強」な理由は主に2つある。
1つ目は費用。iPhoneの写真や動画はすぐに5GBを超える。無料枠だとバックアップが途中で止まって「保存したつもりができていない」状態になりやすい。
2つ目は完全性。暗号化バックアップを選ぶと、Wi-Fiパスワード・アプリのパスワード・ヘルスケアデータまで含む「まるごとコピー」が取れる。
ただしiCloudにも便利な点がある。毎日自動でバックアップされるので、「久しぶりに繋いだら半年前のデータだった」という事故が起きない。PCが壊れてもバックアップが残る。
理想は両方使うこと。
- 日常:iCloudで自動バックアップ(最低限の保険として)
- 機種変前・年1回:PCにまるごとバックアップ(暗号化ONで)
機種変前の確認チェックリスト(店頭で実際に使っているもの)
| 確認項目 | iPhone | Android |
|---|---|---|
| 写真・動画のバックアップ | iCloud or PC | Googleフォト |
| 連絡先 | iCloud | Google連絡先 |
| LINEトーク履歴 | iCloudバックアップ(LINE設定内) | Googleドライブバックアップ(LINE設定内) |
| 銀行アプリ | 再設定の準備(通帳・番号) | 再設定の準備(通帳・番号) |
| ゲームアプリ | アプリ内でデータ連携確認 | アプリ内でデータ連携確認 |
| PCへの完全バックアップ | iTunes/Finder推奨 | Smart Switch(Samsung等) |
【実話】バックアップより怖い「パスワードを忘れる」問題
ここまでバックアップの取り方を書いてきたが、実はその手前に、もっと大きな落とし穴がある。
先日、こんなお客様がいた。
スマホが故障して、電源も入らなくなった。新しい端末を持って来店され、「前のデータを戻したい」というご相談だった。
ところが、そこで手が止まってしまった。
お客さん
結果として、写真もLINEのトーク履歴も連絡先も、何ひとつ戻せなかった。すべて0からのスタートになってしまった。
なぜ「バックアップしていても」戻せないのか
ここが一番知ってほしいところだ。バックアップは取れていても、パスワードが分からないと取り出せない。
| データ | 戻すのに必要なもの |
|---|---|
| 写真・動画(iCloud / Googleフォト) | そのアカウントへのログイン(=パスワード) |
| LINEのトーク履歴 | 同じApple ID/Googleアカウント+バックアップ+暗号化のPIN |
| アプリ・連絡先 | 各アカウントへのログイン |
しかも今回のように端末が故障している場合、状況はさらに厳しい。パスワードを再設定しようにも、2段階認証の確認コードが古い端末に届く設定だと、その端末が壊れているせいで受け取れない。「パスワードを変えるためのパスワードもない」という詰み方をする。
筆者
今日やっておいてほしい3つ
故障は予告なく来る。その日に泣かないために、これだけは確認してほしい。
- Apple ID / Googleアカウント / LINE のパスワードを控える(記憶ではなく、紙かパスワード管理アプリに記録する)
- 2段階認証の予備手段を設定する(信頼できる電話番号など、端末が壊れても受け取れる手段)
- LINEはトーク履歴のバックアップとPIN(暗号化キー)をセットで設定する
「バックアップは完璧です」と言う人ほど、パスワードは記憶頼みだったりする。今日、一度だけログインし直せるか確認しておくと安心だ。
まとめ
- 写真・動画:Google One・iCloudで自動保存できる
- アプリデータ:Google Oneで大半はOK。ただし銀行・一部ゲームは対象外
- LINEのトーク履歴:別途LINEの設定からバックアップが必要(忘れがち)
- iPhoneはPCへの完全バックアップが一番確実
- そして最重要:Apple ID・Google・LINEのパスワードを控えておく(これがないとバックアップも取り出せない)
機種変の前日に慌てて気づくことが多いので、1週間前には確認しておくことをすすめる。特にLINEのバックアップは設定がちゃんとできているか確認するだけで、後悔が一つ減る。
そして忘れがちだが、バックアップと同じくらい「パスワードの管理」が大切だ。故障や紛失は突然来る。その日にすべてを失わないよう、今日のうちに一度、各アカウントにログインし直せるか確認しておいてほしい。
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この記事を書いた人
会社脱出ラボ管理人(携帯ショップ店員・30代)
携帯ショップに10年以上勤務。リベ大YouTubeをきっかけにインデックス投資を開始し、資産450万円→2,395万円を達成。 Claude AIでIT知識ゼロからブログを構築。「会社に依存しない生活」を目指して実験中。
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