
ドコモショップがソフトバンクより少なくなった理由【現役店員が解説】意図的な縮小戦略の真実
2026-07-16 公開 · 2026-09-18 更新 · 約9分で読めます
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現役の携帯ショップ店員(勤務10年以上)が書いています。日々の接客で実際に見聞きした内容をもとに、店頭の実情を書いています。プロフィール
「ドコモが一番多い」はもう昔の話

携帯ショップで働いていると、お客さんから「ドコモって一番お店多いですよね?」と言われることがある。実は、もうそうではない。
最新のデータでは、キャリア別の店舗数がこうなっている。
| キャリア | 店舗数 | シェア |
|---|---|---|
| ソフトバンク | 2,531店 | 34.8% |
| au/KDDI | 2,319店 | 31.9% |
| ドコモ | 2,071店 | 28.5% |
| 楽天モバイル | 348店 | 4.8% |
ソフトバンクが最多、ドコモが3位。業界10年以上の私にとっても、これは「時代が変わった」と感じる数字だ。
お客さん
店員
なぜドコモは店を減らしているのか
ドコモは2022年に「2026年3月期までに約700店舗を閉鎖する」と発表した。全体の約3割だ。
理由は来店客数の減少だ。
| 手続きの種類 | 今の状況 |
|---|---|
| プラン変更 | ほぼオンラインで完結 |
| MNP(乗り換え) | オンライン対応が充実 |
| 新規契約 | ネット申し込みが主流化 |
| SIM再発行 | 店頭が必要だが件数は少ない |
「店に来なくてもできること」が増えた結果、来店数が減った。店舗を維持するコストが収益を上回るケースが増えてきた。
「手数料値上げ」もウェブ誘導が狙い
ドコモは店頭手続きの手数料を一律4,950円に引き上げた(2025年9月〜)。
⚡ ウェブ手続きは無料のまま
これは意地悪ではなく、「ネットでやってもらった方が、ドコモにとっても安上がり」という経営判断だ。
店舗は人件費・家賃・設備費がかかる。オンラインはその数分の一で済む。手数料の差をつけることで、できる人はネット、どうしても難しい人は店頭、という棲み分けを作ろうとしている。
店員
ソフトバンクはなぜ維持しているのか
一方、ソフトバンクが2,531店舗を維持している理由は何か。
① iPhoneの店頭販売が強い
ソフトバンクはiPhoneシェアが高い。iPhoneの新モデル発売時は毎年店頭に大行列ができる。店舗が「ブランド体験の場」として機能しており、ドコモより来店のメリットが維持されている。
② Y!mobileを店舗で扱う
格安ブランドのY!mobileもソフトバンクショップで対応しているため、来客の受け皿が広い。
③ ソフトバンク光・でんきとのセット提案
店頭でスマホ+光回線+電気のセット提案をしやすい。客単価が高い来店機会を維持できている。
現場から見た「ドコモの戦略」の本音

10年以上この業界にいて思うのは、ドコモのやり方は間違っていないということだ。
来ない客のために店を維持するのはコストの無駄だ。来たい人・来る必要がある人だけに対応する「ドコモショップサテライト」(商業施設内のミニ拠点)に切り替えているのも、合理的な判断だと思う。
ただ、困るのはデジタルが苦手な高齢者だ。
高齢者
店員
キャリア別店舗数から見える未来
| キャリア | 方向性 | 理由 |
|---|---|---|
| ドコモ | 縮小継続 | ネット化推進・コスト削減優先 |
| au | 緩やかな縮小 | サブブランド(UQ)との棲み分け整理中 |
| ソフトバンク | 維持〜微減 | iPhone販売・Y!mobileで来客維持 |
| 楽天モバイル | 拡大中 | まだ認知度向上フェーズ |
「自社スタッフ型の量販店」——キャリアに縛られない店という第三の道
ドコモ(縮小)とソフトバンク(維持)の二択だけではない。第三の型として、家電量販店の携帯コーナーがある。
ふつうのキャリアショップは、ドコモならドコモの代理店なので、基本は自社キャリアしか勧められない(格安SIMへの誘導もしない)。一方、家電量販店の中には、キャリアやメーカーからの応援スタッフに頼らず、自社のスタッフだけで案内する店がある。そうした店は、その縛りがないぶん、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天・格安SIMを横並びで比較して勧めやすい立場とされる。
| ふつうのキャリアショップ | 自社スタッフ型の量販店 | |
|---|---|---|
| 立場 | 特定キャリアの代理店 | キャリア縛りなしの自社スタッフ |
| 提案 | 基本は自社1社のみ | 各社を比較して提案 |
| 格安SIM | ほぼ誘導しない | 提案できる |
10年以上現場にいて思うのは、「キャリアの代理人」から「顧客の相談相手」へ変われた店が生き残るということだ。店舗数を競う時代は終わり、残る店の価値は"どのキャリアがいいかを一緒に考えてくれる中立性"にシフトしていくのかもしれない。
(携帯ショップ業界がこの先どうなるかは、携帯ショップはなくなる?現役店員の未来予測で詳しく書いている。)
店舗が減る時代、私たちはどう乗り切る?
店が減って一番影響を受けるのは、私たち利用者だ。でも、コツを知っておけば大半の手続きはオンラインで済ませられる。
- プラン変更・料金確認:各キャリアのアプリ(My docomo / My au / My SoftBank)から、その場でできる。手数料もかからない。
- MNP(乗り換え):今は「MNPワンストップ」で、乗り換え先のサイトだけで完結できることが多い。予約番号を取りに行く手間も減った。
- 本人確認:マイナンバーカードを使った「eKYC(オンライン本人確認)」で、スマホだけで完結する。
「難しそう」と感じるかもしれないが、画面の案内どおりに進めれば意外とつまずかない。一度やってみると、次からはずっとラクになる。
それでも店頭で相談したいときは
「やっぱり対面で聞きたい」という人も多い。その場合のコツはこうだ。
- 必ず来店予約をしてから行く:店舗が減った分、予約なしだと待ち時間が長い。各キャリアのサイトから事前予約できる。
- 家電量販店の携帯コーナーも選択肢:量販店の中でキャリアの手続きができる店も増えている。
- 家族に"詳しい人"がいれば一緒に:高齢の家族の手続きは、スマホに慣れた家族が横につくだけで一気にスムーズになる。
残っていく店舗の役割は、「売る場所」から「本当に困った人が頼れる場所」に変わっていく。だからこそ、"予約して・目的を決めて"行くと、いい対応を受けやすい。
ドコモの「手数料4,950円」を払わずに済ませるには
ドコモの店頭手続きは一律4,950円だが、ネットでやれば多くが無料だ。払わずに済むものは、できるだけオンラインで。
| 手続き | 店頭 | オンライン |
|---|---|---|
| プラン変更 | 手数料あり | 無料(My docomo) |
| 機種変更 | 手数料あり | 無料(ドコモオンラインショップ) |
| MNP転出入 | 手数料あり | 無料 |
「難しい手続きだけ店頭、簡単なものはネット」と切り分けるだけで、年間で見ると地味に効いてくる。ネットが不安な手続きこそ有料でもプロに任せる——そんな使い分けが、これからの賢い付き合い方だ。
まとめ
- ドコモショップがソフトバンクを下回ったのは「意図的な縮小」の結果
- 背景は来店客数の減少・コスト削減・ネット誘導戦略
- ソフトバンクはiPhone・Y!mobile・セット提案で来客を維持
- 残る店舗の役割は「売る場所」から「困ったときに頼れる場所」へ
業界10年以上の立場から言うと、この流れは今後も続く。店舗数は減っても、残った店舗と残ったスタッフの価値は上がっていくと思っている。
携帯ショップの将来が気になる方はこちらの記事も読んでほしい。現役店員の本音予測をまとめている。
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この記事を書いた人
会社脱出ラボ管理人(携帯ショップ店員・30代)
携帯ショップに10年以上勤務。リベ大YouTubeをきっかけにインデックス投資を開始し、資産450万円→2,395万円を達成。 Claude AIでIT知識ゼロからブログを構築。「会社に依存しない生活」を目指して実験中。